田んぼを軸に公園を考える『田んぼスケープ』

ひょうたん田んぼ

ひょうたん田んぼ

田んぼを軸に公園を考える『田んぼスケープ』

敷地内に田んぼを作ってくれないか?

「落川交流センターの敷地内に田んぼを作ってくれないか?」
田んぼの生き物調査をされていて、当時、落川交流センター運営委員会事務局長をされていた原耕造さんに声をかけられて日野市落川交流センターの敷地内に田んぼを作りはじめたのが2017年の1月頃。敷地の奥に地下水をくみ上げている電動ポンプがあって、そこから冷たくてきれいな水がゆるやかに蛇行しながら流れている。春にはいつのまにか自生したクレソンが繁茂して、初夏にはホタルの会が育てているホタルの観賞会も行われている場所だった。

よし。ここに、バリ島にあったような、縄文後期にもあったような棚田を作ろう!

大地をキャンパスに田んぼを描く作業。これがとっても楽しい。小川のカーブに沿ってスコップで丸〜い田んぼを2つ描いた。最初は5〜6枚の棚田を作るつもりだったけど、掘っても掘っても石だらけの土にスコップもなかなかささらない。大塚設備さんの協力でシャベルカーを出動してもらって、ようやく2枚の棚田土台が完成。

なんだか、ひょうたんみたいな形だねぇ。
という事で「ひょうたん田んぼ」が生まれました。

成長し続ける、ひょうたん田んぼ

2018年には、ひょうたん田んぼの川上に、冷たい水を温める為のもうひとつ丸い田んぼ(溜池)を、2019年には川下にマコモ池を作りました。2020年、他の田んぼから取り出した石コロを並べて畔を盛り、2020年には稲の多年草化を調査する一番小さな丸い田んぼを造成。計、5つとなった丸い田んぼたちは、ひょうたん田んぼと呼びながらも、まるで惑星田んぼと言っても良いかもしれません。

子ども達と一緒に造った手作りの橋、小川にいつのまにか自生するようになったクレソン、年を追うにつれて素晴らしい場に成長している、ひょうたん田んぼに是非お越し下さい。

今後の役割として

ひょうたん田んぼのある日野市落川交流センターは令和4年度に正式に日野市の公園となる予定です。公園内にある田んぼとして、今後ひょうたん田んぼは以下の様な役割を担って行くことになります。

  • 田んぼを含めた都市部のランドスケープデザインの雛型として
  • 都市公園等、公共の場で、子どもからお年寄りまでが集えるコミュニティの場として
  • 浅川を挟んだ対岸にある新クリーンセンターから出る煙が生物にどのように影響するのか、環境調査の重要地点として田んぼの生き物調査の実施します